大腸ポリープとは
大腸粘膜に生じるイボのように盛り上がったものをポリープと呼びます。
ほとんどは腺腫ですが、時間が経つにつれて組織の一部ががん化する恐れがあることから、腫瘍性ポリープと呼ばれ、前がん病変と考えられています。
その他、過形成ポリープや炎症性ポリープのように悪性化しない非腫瘍性ポリープに大別されます。
盛り上がって生じることがほとんどですが、平べったい形状のこともあります。
2mm程度のサイズからものによっては2cm以上になることもあり、S字結腸や直腸が好発部位ですが、その他の場所にもできることがあります。
大腸カメラ検査で見つかった際には日帰り切除ができます。
(ポリープのサイズによっては、入院治療が必要となることもあります。
入院治療が必要なポリープが見つかった際は、処置が可能な施設へ紹介させていただきます)。
腺腫の段階で切除することによって大腸がんの発症予防にもつながります。
大腸ポリープができる症状
自覚症状を伴うものは稀です。
S状結腸や直腸など、硬い便が通過する場所に生じた際には、便が通過する際にポリープが刺激され出血することがあり、血便や便潜血検査をきっかけに偶然わかることもあります。
なお、上行結腸などポリープが生じた場所が柔らかい便が通過するところであったり、小さく平べったい形状であれば出血が起こることは少なく、
血便をきっかけに見つけることは難しくなります。
また、まれに大きくなった大腸ポリープによって、便が通過しづらくなり腹痛や便秘などの症状を認めることがあります。
大腸ポリープの原因
明確な発症原因は不明ですが、遺伝子の異常、潰瘍性大腸炎などの腸管の炎症、赤身肉や加工肉のとり過ぎ、肥満、喫煙や大量飲酒などの食生活や生活習慣の乱れが、リスク因子と考えられています。
粘膜で起こる炎症を治すために過剰な細胞増殖が起こることが原因となるとも言われています。
50代以降で発症率が上がりますが、それ以下の年代の方でも発症することはあるため、40代を迎えた方は大腸カメラ検査を。
大腸ポリープ治療
「ポリペクトミー」、「内視鏡的粘膜切除術(EMR)」、「内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)」、といった切除方法がありますが、当院ではポリペクトミーで安全にポリープを切除します。