日帰りでの大腸ポリープ切除
当院では、大腸カメラ検査の際に日帰りで大腸ポリープを切除することができます。多くの場合、大腸ポリープは良性ですが、切除せずに放っておくと一部の細胞ががん化して、大腸がんの発症につながる恐れがありますので、注意が必要です。
したがって、前がん病変である大腸ポリープを早期に切除し、大腸がんの発症を予防することが重要となります。
日帰り切除の安全性
当院で使用している内視鏡システムは、特殊光、画像処理などを使い、病変を精密に観察することができます。
ポリープのサイズ、構造、形状、血管の状態なども含めて包括的に状態を把握することができる最新のシステムを使用しています。
そのため切除すべきポリープかどうか適切に判断することができます。
また、ポリープの状態を詳しく観察することで、最適な切除方法を検討し患者様にとって安心安全な手術を実現しています。
さらに、熟練の消化器内視鏡の専門医である院長が、検査や切除を担当しますので、ご安心ください。
大腸ポリープの切除でも、入院が必要になることがあります。
具体的には、サイズが大きい場合、粘膜下層に到達している場合、がんの疑いが強い場合などが該当します。
こうしたケースでは、提携先の高度医療機関にご紹介し、最適な治療を受けていただけるようサポートします。
大腸がんを有効に予防する
ために
大腸ポリープを放っておくと次第に大きくなり、一部ががん化して大腸がんの発症につながる可能性があります。発症間もない大腸がんでは、特段の自覚症状が現ないまま、緩やかに病状が進行する特徴があります。
したがって、がん化する恐れがあるポリープについては早期に切除することで、大腸がんの発症予防につながります。
大腸カメラ検査は、大腸がんの早期発見にきわめて有用で、前がん病変である大腸ポリープを切除することができます。
大腸ポリープは、特段の自覚症状が現れないため、大腸カメラ検査をこまめに受け、見つかったポリープを早期に切除することが、がんの発症予防において極めて有効であると考えられています。
当院での切除方法
ポリペクトミー
当院では高周波電流を流さずにポリープを切除する、コールド・ポリペクトミーを実施しています。
従来の高周波を使用したポリペクトミーは、ポリープの切り残しが少ないメリットがあります。
その反面、デメリットとして処置した後に出血するリスクが高くなる傾向がありました。
ポリープのサイズによって、処置に使用する道具を使い分けます。
ポリペクトミーの流れ
コールド・フォーセプス・ポリペクトミー
3ｍｍ以下の首のないポリープは、コールド・ポリペクトミー専用のジャンボ鉗子という器具を使用して、つまむように切除します。
コールド・スネア・ポリペクトミー
5～10ｍｍ程度で、首のないポリープを専用のスネア（金属製の輪）を使用して切除します。
- 内視鏡の先端から、ポリープの上にスネアを出します。
- スネアでポリープを締めつけ、ポリープを切除します。
- 軽く出血することがありますが、スコープの先から水をかけたり、軽く圧迫することで止まります。
- 切除したポリープを組織検査に回します。
これらの方法は、切除できるポリープの大きさなど、一定の制限があります。その反面、高周波電流を使わないため、粘膜がやけどをすることがないので、処置のあとの出血や穿孔（腸に穴が開く）のリスクがきわめて低くなるメリットがあります。
日帰り切除後の注意事項
日帰りで行う切除でも、穿孔や出血といった合併症が、ごく稀に起こることがあります。。切除後1週間程度は食事や運動など、注意していただくことがあります。
アルコール
お酒を飲むと血行がよくなり、出血するリスクが高くなります。切除後1週間程度は禁酒してください。
ノンアルコールビールなどは問題ありません。
食事
ポリープを切除した当日は胃腸に優しい食べ物を召し上がってください。また、香辛料などの刺激が強いものはお控えください。
当院では胃腸にやさしい検査食をご提供することも可能ですので、お気軽にご相談ください。
入浴
切除当日は軽めのシャワー浴であれば構いませんが、入浴は切除翌日からでお願いします。長湯をして体があたたまると血行がよくなり、出血する可能性があります。
1週間程度は、長湯は控えてください。
旅行や出張、長時間移動
出張、旅行、長距離のドライブ、飛行機での移動については、切除後1週間程度は控えてください。遠隔地へ移動するスケジュールが、検査日から1週間程度は重ならないように、日程調整をお願いします。
仕事や家事
腹部に力が入る作業や、息があがるような激しい運動は、切除後1週間程度はお控えください。軽作業やデスクワークについては問題ありませんので、ご安心ください。
腹痛・血便・発熱が
あった場合
至急当院へご相談下さい。なお、当院の休診日や診療時間外については、恐れ入りますが休日・夜間診療を受け入れている医療機関へご相談ください。
